2024年問題、あれから1年──労働時間はどう変わった?

皆さん、2024年問題を覚えていますか? そう、自動車運転の業務、建設業、医師に対して時間外労働の上限規制が適用され、物流サービスへの影響や医療現場の逼迫が懸念された問題です。適用が開始された2024年4月1日から1年ちょっとが経ちましたね。

あれから、日本の労働時間はどう変化したのでしょうか? 最新のデータをもとにクイズ形式で確認していきましょう!


 

第一問:産業全体の労働時間は?

 

産業全体の一般労働者の2025年4月の平均労働時間は何時間でしょう?

A/166.1時間

B/167.9時間

C/168.8時間

D/169.1時間


解説

この選択肢は、Aが2025年4月、Bが2024年4月、Cが2023年4月、Dが2022年4月の統計結果です。



正解は… A/166.1時間

平均労働時間は着実に減っていることが確認できますね。これは「働き方改革」の効果と言えるでしょう。


 

第二問:建設業の労働時間は?

 

建設業の一般労働者の2025年4月の平均労働時間は何時間でしょう?

A/166.8時間

B/168.2時間

C/169.3時間

D/169.6時間


解説

この選択肢は、Aが製造業、Bが鉱業・採石業等、Cが生活関連サービス業等、Dが建設業の統計結果です。



正解は… D/169.6時間

建設業は、統計対象の16業種中5位という長時間労働の結果でした。


 

第三問:運送業の労働時間は?

 

運送業・郵便業の一般労働者の2025年4月の平均労働時間は何時間でしょう?

A/170.3時間

B/173.0時間

C/178.1時間

D/178.3時間


解説

この選択肢は、Aが不動産・物品賃貸業、Bが教育・学習支援業、Cが飲食サービス業等、Dが運送業・郵便業の統計結果です。



正解は… D/178.3時間

運送業・郵便業は、統計16業種中1位の長時間労働という結果でした。それよりも、教育関連や飲食業の長時間労働ももっと問題視されてもよいと感じますね。


 

第四問:労働時間が増加した業種は?

 

全体的に労働時間は減少しており、建設業は昨年より平均で2.7時間減、運送業・郵便業でも5.1時間減となっています。では、2024年4月より2025年4月の平均労働時間が増えている業種はどれでしょう?

A/情報通信業

B/教育・学習支援業

C/飲食サービス業等

D/医療福祉


解説

2024年4月と2025年4月を比較して労働時間が増加した業種は5業種あります。具体的には、鉱業・採石業等、電気・ガス業、金融業・保険業、飲食サービス業等、複合サービス事業です。例えば、鉱業・採石業等で16.3時間増、飲食サービス業等で2.8時間増でした。これはいずれも人手不足の影響が予測されます。



正解は… C/飲食サービス業等


 

まとめ

2024年問題で時間外労働の上限規制が適用されたことによる労働時間削減は、確実に効果が出ていると言えるでしょう。しかし、その一方で、人手不足から他の業種で長時間労働の問題が発生しているようにも見えます。

もちろん、一度に全ての対策を講じることは難しいですが、ワークシェアリングなど、企業側の努力も引き続き求められるのではないでしょうか。


今回のクイズで、日本の労働時間の現状について理解が深まりましたか? 労働環境の改善は、これからも私たちの社会にとって重要な課題ですね。

 

2024年問題!大追跡!

2024年問題!大追跡!

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厚生労働省「はたらきかたススメ」HP

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

1972年・大阪府生まれ、日本大学経済学部卒業。
「ハローワーク活用7つの鉄則」で中小建設業の採用対策と社員が辞めない労務管理をサポートする社労士。求人営業を約10年、人材派遣を10年以上経験。2009年に職業訓練(建築CAD科)事業を立ち上げ運営も担当、ハローワーク活用の就職支援で約1,000名のCAD技術者を輩出。卒業生の短期離職で、就職支援の限界を痛感。労務管理改善を目指し社労士資格取得。中小建設業の採用難対策から労務管理を行う。建設業の採用をサポートし『20代の採用は10年以上振り』と感謝の声を頂く。若者離れの業界に採用戦略で風穴を開け、従業員の未来ある環境を真剣にサポートしている。

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