部下との面談を1on1を活用して
実施している会社が増えています。
今回はその失敗事例を紹介します。
部下と面談していますか?
派遣元責任者として
派遣スタッフの話を聞いていると、
派遣先で指揮命令者や
上長との面談の話を聞くことがあります。
その中でも取引先のとある企業が
「毎週1on1ミーティング」を実施するという
情報を耳にしました。
その情報を最初に耳にした時の感想は
「本当に大丈夫かな」という思いでした。
1on1ミーティングとは
1on1ミーティング(以下1on1)とは、
上司と部下が1対1で行う対話のことで、
単なる評価面談ではなく、
部下の現状や悩みに寄り添いながら
部下の能力を引き出すために行われます。
1on1の多くは、週に1回、または月に1回程度、
1回の実施時間を30分程度で
実施することが多いです。
導入場面によって異なりますが、
短いサイクルで定常的に実施することが
通常の面談と1on1の大きな違いです。
ここ数年、日本でも有名企業が
1on1ミーティングの制度を取り入れ
注目されています。
部下との面談失敗事例
重苦しい沈黙が流れる
上司もある程度のレクチャーを受けて
1on1を開始したようですが、
そのレクチャーの中に
「自分が話すのではなく部下の話を聞いてあげて下さい」
という内容があったそうです。
もちろん、それ自体は間違っていないのですが、
部下の話をフラットな目線で
自然に聞けるにはそれなりのトレーニングも必要ですし、
むしろそういった経験がない上司にとっては
どうしてよいかわからずに
「何か言いたいことがあったら言ってみて」
と言ったきり黙って派遣スタッフの話を聴こうとし、
派遣スタッフも何を話せばよいかわからないまま
沈黙の時間が流れたそうです。
来週も受けなきゃダメですか?
ある時、派遣スタッフからの連絡で
「来週の1on1」は参加しなければなりませんか?
という相談を受けました。
その理由を確認すると
「話題が持たないです」という理由でした。
詳細をヒアリングしていくと、
1回目は
「何か仕事上で困っていることや
感じていることはないですか?」
という質問に対して、
日頃考えていることや
思っていることを伝えたそうです。
しかし、相手はずっと聴いてくれるのですが、
就業中も含めてそれに対する返答や変化が
全く感じ取れなかったそうです。
結果として、言ったことに対する
レスポンスが無いのに次の面談と言われても…。
という気持ちになってしまったそうです。
部下との面談まとめ
もちろん、その会社としても
新しい取り組みなのですぐに
結果がでることはないですし、
全員が満足するような面談ができないのは
当然だと思います。
しかし、もう少しトレーニングしてからでも
遅くはないのではないかと感じてしまいました。
私もキャリアコンサルティングを
始めた当初や勉強を始めたときに
同じように
何を話そう?
何から聴こう?
どう伝えよう?
といったことに戸惑っていたことを
思い出しました。
「傾聴」という言葉は知っていても
実際に相手の心情を聴きだすというには、
それなりの知識と技術が必要になるので、
安易に導入する前に専門家に相談して
面談実施者には一定のトレーニングを
実施することをお勧めします。
コメント
COMMENT