一強時代の終焉? 求人ボックスの台頭とその影響

ここ数年、求人媒体業界ではIndeedが主導権を握り、各求人媒体がいかにIndeedと連携できるかが大きな焦点となっていました。

しかし、2025年の年明けから求人ボックスがTVCMを展開し、急速に認知度を高めています。

求人ボックスとは?

求人ボックスは、食べログなどを運営するカカクコムが提供する国内最大級の求人検索エンジンです。

この検索エンジンは、いわば求人情報に特化したポータルサイトであり、GoogleやYahoo!のようにWeb上の求人案件を横断的に検索できるのが特徴です。

具体的には、ハローワーク、マイナビ、DODA、リクナビNEXTなどの求人サイトの情報を求人ボックス上で一括検索できるサービスとなっています。

さらに、求人ボックスは2,000万件以上の求人情報を収集しており、毎日100万件を超える新着情報を検索可能であることを強みとしています。

求人ボックスのTVCM

2025年からのTVCMでは、俳優の役所広司さんを起用し、「あなたの明日が詰まってる」というキャッチフレーズで展開。

CMは複数パターンが用意されており、以下のようなタイトルが付けられています。

  • 「ミスター・ボックス宣言篇」
  • 「ミスター・ボックス走る篇」
  • 「ミスター・ボックス降りる篇」

求人ボックスの効果

では、実際に求人ボックスを有料で活用した効果について、一例を紹介します。

2024年に利用していた際は、Indeedの約25%程度の効果にとどまっていました。

しかし、2025年に入ってからは応募検討数・応募数の観点から比較すると、Indeedの半分の予算で同等の効果を得られるようになっています。

単純比較はできないものの、この点に限って言えば、倍の効果が得られている状況です。

まとめ

ここ数年、Indeedが一歩も二歩もリードしてきた印象がありました。

しかし、2025年に入り求人ボックスが急速に認知度を上げ、Indeedに追随する構図が見え始めています。

さらに、もう一つの求人検索エンジンである「スタンバイ」が攻勢を強めれば、求人業界の勢力図が大きく変わる可能性もあります。

採用担当者として、一強状態はある意味で楽ではありますが、特定の媒体で効果が得られない場合のリスクヘッジが難しくなる側面もあります。

今後、求人ボックスやスタンバイのさらなる成長に期待したいところです。

 

求人ポータルサイト徹底比較

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カカクコム運営の求人ボックスHP

 

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

1972年・大阪府生まれ、日本大学経済学部卒業。
「ハローワーク活用7つの鉄則」で中小建設業の採用対策と社員が辞めない労務管理をサポートする社労士。求人営業を約10年、人材派遣を10年以上経験。2009年に職業訓練(建築CAD科)事業を立ち上げ運営も担当、ハローワーク活用の就職支援で約1,000名のCAD技術者を輩出。卒業生の短期離職で、就職支援の限界を痛感。労務管理改善を目指し社労士資格取得。中小建設業の採用難対策から労務管理を行う。建設業の採用をサポートし『20代の採用は10年以上振り』と感謝の声を頂く。若者離れの業界に採用戦略で風穴を開け、従業員の未来ある環境を真剣にサポートしている。

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