物価上昇が続き、給与の伸びが限定的な中で、副業を検討する方が増えています。
そこで今回は、厚生労働省がまとめた 「副業・兼業の促進に関するガイドライン」 をもとに、副業に関する基本的なポイントを クイズ形式 で楽しく確認してみましょう。
第1問:企業にとってのメリットはどれ?
厚生労働省ガイドラインによれば、次のうち 企業メリットとして誤っている 選択肢はどれでしょう?
A/労働者の自律性・自主性の促進
B/優秀な人材の獲得・流出防止
C/社内で得られない知識・スキル獲得
D/所得が増加する
✔ 解説
A〜Cはいずれも企業側が得られるメリットとしてガイドラインに掲載されています。
そのほか、「労働者が外部で得た知識・情報・人脈が事業拡大につながる」 といった効果も挙げられています。
一方、「所得が増加する」 は労働者側のメリットであるため、企業メリットではありません。
正解:D/所得が増加する
第2問:労働時間が通算されないケースは?
副業・兼業では、本業と副業の労働時間が通算されるのが原則です。
では、次のうち 通算されないケース はどれでしょう?
A/本業退勤後のレジ業務
B/本業休日の農業
C/本業出勤前の新聞配達
D/年末年始の年賀状配達
✔ 解説
労働基準法の適用は受けるものの、労働時間規制が適用されない業種 が存在します。
ガイドラインでは、
農業・畜産業・養蚕業・水産業 などがこれに該当すると明記されています。
したがって、このケースでは本業の労働時間との通算は行われません。
正解:B/本業休日の農業
第3問:本業の割増賃金はどうなる?
本業が9:00〜18:00(実働8時間)。
労働者が先月から 出勤前に6:00〜8:00(2時間)で牛乳配達 を開始した場合、本業企業はどのような賃金を支払う必要があるでしょう?
A/8時間分の基本給の支給
B/10時間分の基本給の支給
C/6時間分の基本給+2時間分の割増賃金
D/8時間分の基本給+2時間分の割増賃金
✔ 解説
副業をしている場合、時間外労働の割増賃金を支払う際は、
① 所定労働時間を「契約締結の先後順」で通算し、
② 次に所定外労働を「発生順」で通算する
というルールに従います。
今回のケースでは、
牛乳配達は本業より後に契約した副業であり、本業の所定労働時間はあくまで 8時間。
よって、本業企業は 基本給8時間分のみ を支払えば足ります。
正解:A/8時間分の基本給の支給
第4問:労働者が注意すべきポイントはどれ?
副業・兼業を行う際に、労働者が注意すべき行動として 誤っているもの はどれでしょう。
A/本業企業の副業・兼業ルールの確認
B/健康を害しないよう業務量・時間を管理する
C/副業・兼業の就業記録を本業企業に伝える
D/副業収入が50万円を超える場合は確定申告する
✔ 解説
確定申告が必要となるのは、
副業などで得た所得が20万円を超えた場合 です。
また、副業の就業時間を本業に伝えるのは気が引けるかもしれませんが、本業企業にも 安全配慮義務 があるため、情報を共有しながら業務量を調整することが重要です。
正解:D/副業収入が50万円を超える場合は確定申告する
まとめ
副業・兼業の制度は、労働者・企業双方にメリットがあります。
しかし、労働時間・健康管理・会社のルール遵守 といった注意点を理解したうえで行うことが重要です。
したがって今回のクイズが、副業を検討する際の基礎知識としてお役に立てば幸いです。
スポットワークのリアル:メリットと落とし穴を徹底解説!
厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン 」資料


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