労働安全衛生法を第一条だけで読み解く

労働安全衛生法の第一条を引用し

その法律の目的を明確にしたいと思います。

以前に労働基準法について

同様のブログをアップしています。

よろしければそちらも参照ください。

労働基準法を第一条だけで読み解く

労働安全衛生法 第一条

この法律は、労働基準法と相まつて、

労働災害の防止のための

危害防止基準の確立、

責任体制の明確化及び

自主的活動の促進の措置を講ずる等

その防止に関する総合的計画的な

対策を推進することにより

職場における労働者の

安全と健康を確保するとともに、

快適な職場環境の形成を

促進することを目的とする。

労働基準法と相まって

そもそも、労働安全衛生法(以下「安衛法」)は

労働基準法の一部でした。

しかし、産業が発展すると共に

労働問題も増加したことから

独立した安衛法が制定されました。

また、「労働安全衛生法の施行について」という

通達においても労働基準法の関係として

労働基準法とは一体としての関係に立つものである

と記載されております。

つまり、安衛法は単独の法律ではなく労働基準法と

相互補完する関係です。

労働災害防止のため

労働災害とは労働者の就業において

作業行動やその他業務に起因して、

負傷、疾病、死亡することになります。

危害防止基準の確立

そもそも「危害」とは何かというと

まず、「危」は「危険」の意味です。

そして「害」は「健康障害」の意です。

つまり安衛法は危険と健康障害を

防止するための法律です。

また「危険」が「安全」に

「健康障害」が「衛生」に対応しています。

責任体制の明確化

これは全ての事業者に

同等の体制を求めるのではなく、

事業規模の大きさや業種に応じて

必要となる責任体制を明確にしています。

自主的活動の促進

事業者が行う措置の中には

例えば、危険防止措置

次に健康障害防止措置

他にも作業場の環境整備

作業行動から生ずる労働災害の防止措置

危険時の作業中止・退避措置

などがあります。

具体的には危険防止措置では

機械、器具などの設備に対する危険

爆発物、発火性物質に対する危険

電気、熱その他エネルギーに対する危険

などに対して危険防止措置を行う必要がありあます。

他にも健康障害防止措置とは

作業上でガス・蒸気・粉じん・放射能・高温・低温など

人体に健康障害を及ぼすような物質または作業環境が

発生することがあります。

そういった場合に防止措置を行う必要があります。

労働者の安全と健康を確保

危害防止基準の確立での説明通り、

労働者の危険を回避することで

安全を確保し、

労働者の健康障害を防ぐことで

健康を確保することになります。

例えば、労働者の健康確保のために

一般健康診断、特殊健康診断、ストレスチェック

などが事業者に実施義務があります。

他にも事業者には労働衛生の3管理と言われる

作業環境管理、作業管理、健康管理を通して

労働者の安全と健康を確保する必要があります。

快適な職場環境の形成を促進

事業者は前述のような内容を通じて

快適な職場環境を形成し、

それが更に良くなるようにする必要があります。

まとめ

労働安全衛生法とは、労働基準法と一体となって

労働者が負傷・疾病・死亡しないように

安全で健康な基準と規模や業種に応じた

責任体制を確立して、

自主的に様々な措置を実施し、

安全で健康的で快適な職場環境を

確保しなさいという法律になります。

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

1972年・大阪府生まれ、日本大学経済学部卒業。
「ハローワーク活用7つの鉄則」で中小建設業の採用対策と社員が辞めない労務管理をサポートする社労士。求人営業を約10年、人材派遣を10年以上経験。2009年に職業訓練(建築CAD科)事業を立ち上げ運営も担当、ハローワーク活用の就職支援で約1,000名のCAD技術者を輩出。卒業生の短期離職で、就職支援の限界を痛感。労務管理改善を目指し社労士資格取得。中小建設業の採用難対策から労務管理を行う。建設業の採用をサポートし『20代の採用は10年以上振り』と感謝の声を頂く。若者離れの業界に採用戦略で風穴を開け、従業員の未来ある環境を真剣にサポートしている。

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