高校生向けインターンシップ導入の取り組み

顧問先企業では、数年前から中学生・高校生を対象としたインターンシップや職業体験の受け入れを行っています。
私たちはその導入や実施内容、運営方法について一緒に検討しながら進めてきました。


■ インターンシップ導入のきっかけ

もともとは、高校生採用活動の中で、進路指導の先生から相談を受けたことが始まりでした。
挨拶に伺った際に「今年からインターンシップを始めたが、受け入れ先企業を探している」という話を伺い、
顧問先企業でも受け入れを検討することになりました。


■ 実施内容の検討

それまでインターンシップや企業見学の受け入れ実績がなかったため、最初の計画は難航しました。
特に、各部署の理解と協力を得るまでが大変で、人事担当者は何度も説明を重ねました。

「このインターンシップが高校生採用の未来を左右する」
という思いを伝え続けた結果、最終的に4日間のインターンシップ実施が決定しました。

実施プログラム内容:

日程 体験内容
1日目 自社工場見学と金属加工体験
2日目 木工・大工体験
3日目 自動車整備・配送体験
4日目 ドローン撮影・事務作業体験

■ インターンシップ当日の様子

初日は学校まで車で迎えに行き、支給した作業服・ヘルメット・安全靴に着替えて安全講習を受講。
その後、各体験がスタートしました。

  • 工場見学・加工体験: 金属加工工程を見学し、棚のフレームを作成。錆止め塗装まで実施。

  • 木工体験: 電動工具を使って棚板を切り出し、表面仕上げとニス塗装を体験。

  • 自動車整備体験: トラックのオイル交換やタイヤ交換を体験(タイヤ交換は見学のみ)。

  • ドローン体験: 会社全体を上空から撮影し、学校での発表資料に活用できるようデータを提供。

参加した2名の生徒からは、アンケートで「100点満点中100点」という評価をいただきました。


■ 実施後の効果

この取り組みは口コミで広がり、他の高校からも職場見学やインターンシップの申し込みが増加。
さらに、高校主催の合同企業説明会にも招かれるようになり、高校とのつながりが一気に広がりました。

採用活動にも大きなプラスとなり、地域との関係構築にも良い影響を与えています。
そして何より、人事担当者の根回しと熱意がこの成果を生み出した最大の要因です。


■ まとめ

高校生向けインターンシップは、単なる「体験の場」ではなく、
企業にとっては将来の採用・地域との信頼関係づくりの第一歩です。

初めての導入は大変でしたが、「まずやってみる」ことで多くの学びと成果が得られました。

高校生採用の厳しさ!企業説明会から見えた現状と中小企業の活路

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厚生労働省「採用特設サイト/インターンシップ

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

1972年・大阪府生まれ、日本大学経済学部卒業。
「ハローワーク活用7つの鉄則」で中小建設業の採用対策と社員が辞めない労務管理をサポートする社労士。求人営業を約10年、人材派遣を10年以上経験。2009年に職業訓練(建築CAD科)事業を立ち上げ運営も担当、ハローワーク活用の就職支援で約1,000名のCAD技術者を輩出。卒業生の短期離職で、就職支援の限界を痛感。労務管理改善を目指し社労士資格取得。中小建設業の採用難対策から労務管理を行う。建設業の採用をサポートし『20代の採用は10年以上振り』と感謝の声を頂く。若者離れの業界に採用戦略で風穴を開け、従業員の未来ある環境を真剣にサポートしている。

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