雇用保険の基本手当(失業給付)の給付制限期間変更について

令和7年4月1日以降に退職される方を対象に、雇用保険の基本手当(失業給付)の給付制限期間が変更されます。本記事では、現行制度との違いを比較しながら、変更点の詳細を解説します。

1. 自己都退職による給付制限の変更

現行制度

  • 原則2カ月間の給付制限あり
  • 実質的に手当を受け取れるのは3カ月後

変更後制度(令和7年4月1日以降)

  • 原則1カ月間に短縮
  • 実質的に手当を受け取れるのは2カ月後

例外として3カ月の給付制限が適用されるケース

  1. 退職日から遡って5年間のうちに2回以上、正当な理由なく自己都合退職し受給資格決定を受けた場合
  2. 自己の責めに帰すべき重大な理由で解雇(重責解雇)された場合

2. 離職日以降に教育訓練を受ける場合の変更

現行制度

  • 公共職業訓練と求職者支援訓練に限り、受講開始日以降は給付制限なし

変更後制度

  • 以下の教育訓練も対象に追加
    • 教育訓練給付金の対象となる教育訓練
    • 短期訓練受講費の対象となる教育訓練
    • 職業安定局長が定める訓練

具体的な影響

大阪府の公共職業訓練は令和7年度で251講座、求職者支援訓練は年間約360講座(合計611講座)ですが、全国の教育訓練給付金対象講座は9,765講座(令和6年10月1日時点)あり、さらに多くの講座が給付制限なしの対象となります。大阪と全国で単純比較は

3. 離職前1年以内に教育訓練等を受けた場合の変更

現行制度

  • 給付制限が適用される

変更後制度

  • 給付制限が撤廃
  • 途中退校した場合などは除外

具体例

例えば、国家資格キャリアコンサルタントを目指す場合、厚生労働省認定のキャリアコンサルタント養成講座(24講座)を受講後1年以内に離職すれば、給付制限なしで失業給付を受給可能。試験の合否や受験の有無は問われません。

4. まとめ

給付制限の緩和により、自己都合退職の増加が予想されます。特に中小企業では、賃上げが難しい状況が続く中、人材流出のリスクが高まる可能性があります。企業・求職者ともに、制度変更の影響をよく理解し、今後のキャリア選択に活かしましょう。

 

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厚生労働省「雇用保険の基本手当(失業給付)を受給される皆さまへ」資料へ

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

1972年・大阪府生まれ、日本大学経済学部卒業。
「ハローワーク活用7つの鉄則」で中小建設業の採用対策と社員が辞めない労務管理をサポートする社労士。求人営業を約10年、人材派遣を10年以上経験。2009年に職業訓練(建築CAD科)事業を立ち上げ運営も担当、ハローワーク活用の就職支援で約1,000名のCAD技術者を輩出。卒業生の短期離職で、就職支援の限界を痛感。労務管理改善を目指し社労士資格取得。中小建設業の採用難対策から労務管理を行う。建設業の採用をサポートし『20代の採用は10年以上振り』と感謝の声を頂く。若者離れの業界に採用戦略で風穴を開け、従業員の未来ある環境を真剣にサポートしている。

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