年収の壁への対応

年収の壁への対応について

政府がTVCMなども行っております。

では、そもそも年収の壁とは

どういった内容なのでしょうか?

年収の壁

一口に年収の壁と言っても

実は3パターン存在します。

103万円の年収の壁

103万円の年収の壁とは

所得税が課税され始める年収額です。

具体的には給与所得者として

まず基礎控除額が48万円、

次に給与所得控除額が55万円と

定められていますので、

合計で103万円まで所得税控除を

受けることができるのです。

ただし、103万円までの控除に

変更はありませんので、

実際には103万円を超えた収入額から

所得税徴収の対象となります。

したがって、年間103万円以上の

収入があると所得税徴収されるので

就業を調整しようとする人が増えます。

106万円の年収の壁

106万円の年収の壁とは

厚生年金や健康保険への加入が

必要となる年収額です。

厚生年金や健康保険の加入要件として

1月の所定労日数が常用雇用者の

4分の3以上という要件があります。

しかし、4分の3以下であっても

まず、週の所定労働時間が20時間以上

次に、賃金の月額が8.8万円以上

そして、学生でない

という3つに該当すると加入要件を満たします

つまり、月額8.8万円×12カ月で計算すると

年収106万円以上は加入要件を満たす

ケースが発生するのです。

したがって、年間106万円以上の

収入があると厚生年金や

健康保険料を徴収されるので

手取り金額が減少するので、

就業を調整しようとする人が増えます。

130万円の年収の

130万円の年収の壁とは

国民年金や国民健康保険への加入が

必要となる年収額です。

国民年金は基本的には

全員が加入すべき保険となっております。

しかし、第3号被保険者として

配偶者の被扶養者となる方については、

第2号被保険者全体で負担するので、

個別に納める必要がありません。

この第3号被保険者となるには

まず、日本国内にすんでいる

次に、20歳以上60歳未満である

そして、厚生年金に加入する配偶者に

扶養されており年収が130万円未満であること

が要件とされております。

国民健康保険の加入についても

同様に他の医療保険(健康保険)に

加入している方の被扶養者は

適用除外となっております。

したがって、年間130万円以上の

収入があると国民年金や

国民健康保険料を徴収されるので

手取り金額が減少するので、

就業を調整しようとする人が増えます。

年収の壁への政府の対策

政府はパート・アルバイトで

働く方が前述の年収の壁を

意識せずに働ける環境づくりを

後押ししています。

103万円の壁への対応

残念ながら今回の対策の

対象外となっており、

特に対策はありません。

106万円の壁への対応

パート・アルバイトで働く方の

厚生年金や健康保険の加入に併せて、

当同社の手取り収入を減らさない取組を

実施している企業に対して、

労働者1人当たり最大50万円の

支援をしています。

具体的に対策とは

まず、社会保険適用促進手当を支給

(社会保険料の算定対象外)

次に賃上げによる基本給の増額

そして所定労働時間の延長

といった対策などがあります。

130万円の壁への対応

パート・アルバイトで働く方が、

繁忙期に労働時間を延ばすなどにより、

収入が一時的に上がったとしても、

事業主がその旨を証明することで、

引き続き扶養に入り続けることが

可能となる仕組みとなります。

まとめ

現在の人手不足解消や

労働者の賃金アップ対策として

政府は様々な対策を行っています。

今回ご紹介した年収の壁対策も

そのうちのひとつとも言えます。

詳細は下記に厚生労働省の

対策ページのリンクを

準備しております。

しかし、制度的にはわかりにくい

部分もあると思いますので、

よろしければお問い合わせください。

年収の壁・支援強化パッケージページへ

 

社会保険料の改定と賃上げ

社会保険料の改定と賃上げ

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ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

1972年・大阪府生まれ、日本大学経済学部卒業。
「ハローワーク活用7つの鉄則」で中小建設業の採用対策と社員が辞めない労務管理をサポートする社労士。求人営業を約10年、人材派遣を10年以上経験。2009年に職業訓練(建築CAD科)事業を立ち上げ運営も担当、ハローワーク活用の就職支援で約1,000名のCAD技術者を輩出。卒業生の短期離職で、就職支援の限界を痛感。労務管理改善を目指し社労士資格取得。中小建設業の採用難対策から労務管理を行う。建設業の採用をサポートし『20代の採用は10年以上振り』と感謝の声を頂く。若者離れの業界に採用戦略で風穴を開け、従業員の未来ある環境を真剣にサポートしている。

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