【クイズで学ぶ】労働者のメンタルヘルス不調の現状とは?

情報化社会が加速する中で、メンタルヘルス不調により休業・退職する労働者が増加傾向にあります。
今回は、そんな現代の職場環境を「クイズ形式」で楽しく・わかりやすく学んでいきましょう。


第1問:メンタル不調による休業・退職者の割合は?

過去1年で、メンタルヘルス不調により1カ月以上の休業または退職した労働者の割合は何%でしょうか?

A)0.2%
B)0.5%
C)1.0%
D)1.5%

解説

現在の統計様式に変わった令和2年以降、0.4~0.6%の範囲で推移しています。
日本の労働者数は約5,000万人ですから、実に約25万人がメンタル不調で休業または退職している計算になります。

正解:B)0.5%


第2問:どの企業規模で最も多い?

メンタルヘルス不調による休業・退職者の割合が最も高い企業規模は?

A)1,000人以上
B)500~999人
C)300~499人
D)299人以下

解説

企業規模が大きくなるほど、メンタル不調による休業・退職率も高まる傾向にあります。
1,000人以上の大企業では、割合が1.0%と平均の2倍。情報量の多さや人間関係の複雑さが要因と考えられます。

正解:A)1,000人以上


第3問:どの業界が最も多い?

業界別で、メンタルヘルス不調による休業・退職者の割合が最も高いのは?

A)電気・ガス・熱供給・水道業
B)情報通信業
C)学術研究、専門・技術サービス業
D)複合サービス事業

解説

情報通信業は1.3%と、全業種中トップの割合です。
次いで、他の選択肢の業種も1.0%を超えています。一方で、建設業は0.4%と平均以下の水準にあります。

正解:B)情報通信業


第4問:ストレスを感じている労働者の割合は?

現在の仕事や職業生活において、強い不安・悩み・ストレス(以下「強いストレス」)を感じている人の割合は?

A)43.5%
B)54.1%
C)68.3%
D)74.6%

解説

現代の職場では、約7割の労働者が強いストレスを抱えているという実態があります。
就業形態別では、

パート労働者:43.5%

派遣労働者:54.1%

正社員:74.6%

正社員ほどストレスを感じやすい傾向にあると言えます。

正解:C)68.3%


第5問:ストレスの最大要因は?

強いストレスの原因として最も多い理由は何でしょう?

A)対人関係(セクハラ・パワハラ含む)
B)顧客・取引先からのクレーム
C)仕事の失敗や責任の発生
D)仕事の量

解説

「仕事の量」が原因とする回答が43.2%で最多
対人関係は26.1%で第4位という結果でした。
生産性や効率を重視する働き方が、一人あたりの負担を大きくしている現状がうかがえます。

正解:D)仕事の量


まとめ:ストレス社会に生きる私たち

このクイズを通じて、現代の労働者が非常に強いストレスにさらされている実態がおわかりいただけたかと思います。

本記事のデータは「労働安全衛生調査(令和6年)」に基づいており、信頼性のある統計です。
また、仕事だけでなく、プライベートでもストレスは多様化しており、個々のメンタルケアはますます重要になっています。


✅ 社労士からのひとこと

一定規模以上の企業には年1回のストレスチェックの実施が義務付けられています。
自社の従業員がどのようなストレスを抱えているのか、ぜひこの機会に現状把握と対策の見直しをしてみてはいかがでしょうか。

ストレスチェック

ストレスチェック

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厚生労働省「令和6年 労働安全衛生調査」HPへ

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

1972年・大阪府生まれ、日本大学経済学部卒業。
「ハローワーク活用7つの鉄則」で中小建設業の採用対策と社員が辞めない労務管理をサポートする社労士。求人営業を約10年、人材派遣を10年以上経験。2009年に職業訓練(建築CAD科)事業を立ち上げ運営も担当、ハローワーク活用の就職支援で約1,000名のCAD技術者を輩出。卒業生の短期離職で、就職支援の限界を痛感。労務管理改善を目指し社労士資格取得。中小建設業の採用難対策から労務管理を行う。建設業の採用をサポートし『20代の採用は10年以上振り』と感謝の声を頂く。若者離れの業界に採用戦略で風穴を開け、従業員の未来ある環境を真剣にサポートしている。

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