転職を題材としたドラマ

転職の魔王様というドラマの

第一話が放送されました。

私は、普段はドラマを見ない方ですが、

さすがにタイトルを聞いてスルーはできません。

では、早速ですが第一話の感想を書きたいと思います。

スポンサー企業

まず、最初に驚いたのは

スポンサー企業です。

現在、TVCMで求人媒体者、

派遣会社、職業紹介などを

見かけることが多いです。

しかし、今回のスポンサーで

人材ビジネス関連企業は

OPEN WORK一社だけでした。

※大阪での放映です。

以前に、派遣の品格というドラマでは

派遣会社を中心に、

人材ビジネス関連企業が

スポンサーとして名を連ねていました。

まずは、本編の導入部分より、

個人的にはこのことが気になりました。

なぜなら、転職というキーワードでありながら、

人材ビジネスに対して

批判的な表現がある可能性を感じたからです。

これについては、今後も注視していきます。

三年の壁

以前のブログで「3年目の関門」という

記事を掲載しました。

そして、今回の主人公の設定は2年11カ月で

会社を退職しており、

まさに、転職あるあるの設定です。

そして、冒頭に主人公である

未谷 千晴(ひつじたに ちはる)から

「また、就職活動か・・・」

という発言があります。

まさに、その通りで、

3年とは仕事に慣れ、

これから大きな仕事を

任せようかという

タイミングであり、

企業から見れば3年かけて

育てた人材であり、

いよいよこれからという

タイミングです。

しかし、この3年目の慣れ

というストレスから

退職してしまうケースが

多く発生しているのも現実です。

だから、この視点でドラマを見て頂くと、

主人公はまさにそのタイミングで

退職を決断しているのがわかりす。

ちょうど、一つの提案が顧客に受け入れられそうな

タイミングで退職しています。

まさに、一人前になるタイミングでの退職です。

もちろん、理由は様々あるとは思いますが、

このタイミングで退職する方は少なくありません。

転職者の思考

もう一つのあるあるが次の発言です。

「私を必要としてくれる会社に・・・」

このセリフを聞いたときに驚きました。

まさに、転職者のセリフあるあるです。

確かに、様々なことが積み重なって、

退職を決意したとは思います。

だから、次こそは自分を必要とする会社に・・・

という気持ちを理解はできます。

しかし、結論から言えば、

あなたを必要とする会社は存在しません!

よほど特殊な技術を

保有している場合を除き、

あなたを必要とする会社はありません。

※余談ですが、

数年前に就職支援をしたとき、

日本で戦闘機の設計に携わっている方を

担当させて頂きました。

そして、この技術は日本で数名しか保有しておらず、

しかも数名のうち何名かは、

その人が育てた人材です。

例えば、この様な特殊な技術を持っていれば、

あなたを必要とする会社はあります。

しかし、日本で戦闘機技術が必要な会社は

その方がおっしゃるには2社しかないそうです。

だから、この方の転職先は1社しかないのです。

こういったケースでは必要とされることもあります。

あらためて、「あなたが必要・・・」と思われるには、

就職した会社で仕事を覚え、

前向きな姿勢で仕事に取り組み、

そして、実績を残した時に

「あなたが必要です」

になっていくもので、

いきなり、あなたを必要とする会社はないのです。

しかし、多くの転職者が

「私を必要としてくれる・・・」を

探そうとしているのも事実です。

キャリアアドバイザーの名言

ドラマを見ている中で、

数名のキャリアアドバイザーが

出演されていました。

その中でも、魔王様こと

来栖 嵐(くるす あらし)は

さすがに共感できることを言っています。

「まずは、自分の置かれた状況を知ることから・・・」

といったセリフです。

これは、就職支援を実施する前に、

常に皆さんにお伝えしていることです。

なぜなら、自分の状況をわからずに、

闇雲に転職活動を行うことや、

楽天的に就職活動を行うことは

結果として転職活動を失敗させることが多いです。

だから、まずは自分の状況を

正確に把握することが

転職活動の第一歩なのです。

キャリアアドバイザーの迷言

次に、同じ事務所にいる

キャリアアドバイザーが

「キャリアアドバイザーのやり方は

人それぞれ・・・」

というセリフがありました。

これは、ちょっと危険な

言葉だと思います。

確かに、キャリアアドバイザーは

一定水準から先は、人によって

対応が異なることは良くあります。

しかし、あくまで一定水準以上であって、

最低限の知識を保有し

最低限の技法を習得していることが

大前提となります。

そして、このキャリアアドバイザーという

言葉自体が曖昧な表現で、

本来はキャリアコンサルタントで

あるべきだと思います。

その違いとしてキャリアコンサルタントは

国家資格化されており、

筆記テストと実技テストに

合格しないと名乗れません。

しかし、キャリアアドバイザーは

無資格でも名乗ることが出来るのです。

そして、この一般的に認知度が低い

名称を巧妙に使って、

公共の電波でキャリアアドバイザーが

あたかも人の転職に介入して

その転職者の人生を左右するかもしれない

アドバイスを行っていることには

違和感しか感じません。

まとめ

今後も、このドラマは継続して

チェックしていくつもりですが、

無資格の人間が他人の職業に介入して

生計を立てている姿を

TVで放映することの危険性は

個人的には如何なものかと感じた第一話でした。

転職を題材としたドラマ(第二話)

転職を題材としたドラマ(第二話)

転職を題材としたドラマ(第二話)

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

1972年・大阪府生まれ、日本大学経済学部卒業。
「ハローワーク活用7つの鉄則」で中小建設業の採用対策と社員が辞めない労務管理をサポートする社労士。求人営業を約10年、人材派遣を10年以上経験。2009年に職業訓練(建築CAD科)事業を立ち上げ運営も担当、ハローワーク活用の就職支援で約1,000名のCAD技術者を輩出。卒業生の短期離職で、就職支援の限界を痛感。労務管理改善を目指し社労士資格取得。中小建設業の採用難対策から労務管理を行う。建設業の採用をサポートし『20代の採用は10年以上振り』と感謝の声を頂く。若者離れの業界に採用戦略で風穴を開け、従業員の未来ある環境を真剣にサポートしている。

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