労働衛生3管理とは、
「作業環境管理」「作業管理」「健康管理」の3つを指します。
企業によっては、これらに加えて「総括管理」「労働衛生教育」を含めた「労働衛生5管理」としている場合もあります。
今回は、この労働衛生3管理を建設現場に当てはめて、具体的に解説していきます。
① 作業環境管理
作業環境管理とは、作業中に有害となる要因を把握し、できる限り良好な状態を維持・管理することを指します。
建設現場での具体的な取組み例は次のとおりです。
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温度・湿度管理:日除けの設置、散水、スポットクーラーの設置など
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粉塵・有毒ガス対策:局所排気装置の設置、有害性の低い資材への切り替え
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整理・整頓:清掃や整理整頓の徹底による快適な職場環境の維持
作業環境を整えることは、労働者の健康維持だけでなく、作業効率の向上にもつながります。
② 作業管理
作業管理とは、作業方法や工程を見直し、安全・衛生・効率の観点から適切に実施できるように管理することです。
建設現場での主な実施項目は以下のとおりです。
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保護具の管理・使用:マスク、保護メガネ、ヘルメット、安全靴などの準備と着用の徹底
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KY活動(危険予知活動):危険作業の確認と、注意事項の共有・徹底
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不安全行動の防止:脚立の天板に乗らない、天候に応じて無理な作業をしない など
「安全は管理から」——日常の小さな行動が大きな事故防止につながります。
③ 健康管理
健康管理とは、労働者一人ひとりの健康状態を把握し、異常の早期発見や悪化防止を行うことです。
建設現場での主な取組みには次のようなものがあります。
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朝礼での体調確認:作業員の体調や服装のチェック
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熱中症対策:水分・塩分補給、休憩時間の確保、空調服の着用など
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疲労管理:作業時間・内容を考慮した休憩、クールダウンの実施
また、有害業務に従事する労働者には特殊健康診断の実施が義務付けられています。
さらに、メンタルヘルス対策としてストレスチェック制度を導入することも重要です。
まとめ
労働衛生3管理は、「職場環境」「作業方法」「働く人の健康」を守るための基本です。
これらを確実に実施することで、安心・安全な職場づくりが実現します。
ぜひ、労働衛生3管理の徹底を通じて、
「安全で健康的な建設現場」を目指しましょう。


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