スナック菓子に老舗について、
こんなニュースが世間を騒がせました
(騒がせたと思ったのは私だけかも…)。
誰もが知るスナック菓子の金字塔
「うまい棒」を製造している
リスカ株式会社が労働基準法違反で
書類送検されたのです。
そして、書類送検された内容は
時間外労働問題です。
以前に「中小企業も60時間超は50%の割増賃金!」
というブログ紹介していた
時間外労働の内容そのままで
労働基準法違反となり
書類送検されたのです。
具体的には時間外労働を可能とする
労使協定(いわゆる36協定)で定める
時間外労働の上限時間を超えて
時間外労働をさせていたのです。
また、報道によると時間外労働は
ひとつは、100時間/1月を超える労働者、
次に、120時間/1月を超える労働者、
そして、複数月の平均が80時間/1月を
超える労働者が9名発生していたようです。
たしかに時間外労働は過労死の問題や
メンタルダウンの問題などから、
厚生労働省も規制強化している内容です。
そして各業界、各企業が時間外労働抑制に
取り組んでいる最中の出来事でした。
42年間10円という値段
私が子供のころから
「うまい棒」は10円という値段です。
そして、これは42年間変わることはありませんでした。
しかし、残念ながら
2022年4月1日に価格改定が行われ、
12円という値段設定になったのです。
また、この報道を見ていると
「労働者による残業やサービス残業のおかげで
42年間も10円という値段を維持していたのか」
という感想を持つ方も少なくないと思います。
リスカ株式会社の事業規模
「うまい棒」と聞くと
大手製菓メーカーの商品ではないので、
中小製菓メーカーが製造販売していると
思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、リスカ株式会社のHPによると
従業員は400名、関連会社の
株式会社リバティーフーズの従業員も含めると
1,000名を超える企業規模になります。
これを大阪の有名製菓メーカー
パインアメ株式会社と比較してみます。
同社の従業員数はHPによると105名なので、
従業員ベースの事業規模で約10倍になります。
(ちなみに、大阪の有名食品メーカーである
恩地食品株式会社と比較しても、
同社の従業員数は136名なので、
その事業規模は約7.4倍になります)
スナック菓子への挑戦
誤解が無いように
「私は決して労働基準法違反が
あってはいけないと思っています。
社会保険労務士として
コンプライアンス遵守を
優先に考えております。」
という前置きをしておきます。
400名規模の会社で
9名の時間外労働で
「うまい棒」の値段を
42年間も10円に据え置くことは不可能で、
10円という値段の維持には
従業員の不断の努力はもちろん、
様々な業務改善・効率化、
事業規模の拡大によるスケールメリットなど、
我々では想像もつかないような
創意工夫の積み重ねで維持されたのだと思います。
まとめ
たしかに労働基準法違反は
決して許されることではありません。
したがって、これを真摯に受け止め
労働者の労務環境改善に
努めて頂きたいとは思います。
しかし、大人になった今でも
酒のつまみにしてしまう
スナック菓子「うまい棒」のいちファンとしては、
リスカ株式会社の従業員の方々は
決して不本意で時間外労働を
していたのではないと思います。
そこには労働者の誇り、愛社精神、
商品への愛着などがあってのことだと思います。
是非、今後も子供から大人までに
愛される商品を
提供し続けて頂きたいと思います。
そして、消費者の方には
この一連の報道だけで
色眼鏡で会社や商品を
見ないで頂きたいと思った報道内容でした。
※一部、社労士らしくない内容が
含まれるかもしれませんがご容赦ください。
コメント
COMMENT