雇用関係の終了=退職がトラブル数№1

雇用関係の終了時に労使間のトラブルが

発生することが1番多いです。

今回はその雇用関係の終了について記載していきます。

雇用関係終了の類型

ひとことで「退職」と言っても、

人や場面によって様々な退職が存在します。

円満な退職もあれば、

遺恨があるような退職があるのも事実です。

では実際に退職=雇用関係が

終了するケースとはどの様な

ケースなのでしょう?

任意退職

労働者の一方的意思表示による

労働契約の解除で自己都合退職
とも言います。

①期間の定めのない労働契約の場合は

申し込み後、原則として2週間後に退職できます。

②期間の定めのある労働契約の場合は、

契約期間の満了までは、

やむを得ない事由がある時を除き

原則として退職することができません。

③期間の定めのある労働契約で一定の場合を除き、

その期間が1年を超える契約の場合は

労働契約の初日から1年を経過した日以後においては、

使用者に申し出ることにより、

いつでも退職することができます。

定年退職

就業規則などにおいて

定年制を導入している

企業に勤務する労働者が、

あらかじめ決められた年齢を

過ぎたときに退職する
ことです。

2013年までは60歳を定年年齢とする企業が

多かったのですが「高年齢者雇用安定法」によって

65歳までの雇用確保が義務付けられました

また、2021年4月1日に改正施行された

「高年齢者雇用安定法」では、

70歳までの雇用継続を努力義務とされております

定年とは?

定年とは?

定年とは?

解雇

解雇は労働契約を将来に向かって解約する

使用者の一方的意思表示のこと
です。

しかし、実際に使用者がなんの制限もなく

一方的に労働契約を解除できるとなると、

労働者の立場は非常に弱くなってしまいます。

したがって、解雇に関する規定は

労働基準法などに定められており、

使用者による労働契約の一方的な解除に

大幅な制限をかけています。

雇用契約終了時のトラブルが多い

一つの要因はこの解雇による

一方的な意思表示によるものです

※解雇については今回だけでは書ききれない程、

内容が多いので複数回に分けて記載していきたいと思います。

合意解約

使用者と労働者との合意によって

労働契約を将来に向かって解約すること
です。

実際には任意退職と同義で

使用されることもありますが、

厳密に言えば任意退職は

労働者の退職意思(退職願など)が

使用者に到達した時点で効力を発揮しますが、

合意解約では労働者の退職意思が

使用者に到達しただけでは

効力を発揮せず、

使用者の承諾(合意)があって

効力を発揮する点が異なります。

労働契約における期間の終了

そもそも期間の定めがある労働契約であり、

その契約期間が満了を迎えたことにより

労働契約が終了します。

一般的には問題ないと

思われがちではありますが、

この期間の定めがある労働契約(有期労働契約)を

過去に反復更新された、

更新することを期待する合理的な理由がある

など一定の場合には労働契約法19条

労働契約の更新等が適用され

一定の条件を満たす場合には

雇止めが無効となる(雇止めの法理)ケースもあります

この雇止めの法理も

解雇と同様に使用者と労働者の

雇用契約の終了において

トラブルとなるケースが多く発生しております。

まとめ

上記以外にも退職者の死亡による契約の終了や

休職期間満了による契約の終了なども存在しますが、

レアケースであり多くの場合は上記に分類されます。

使用者、労働者ともに

トラブルに発展するケースは

解雇および労働契約における期間の終了が

圧倒的に多くなります

こういった事例に該当しそうな場合は

専門家に相談することをお勧めします。

私のような社会保険労務士はもちろん、

各都道府県労働局、

各労働基準監督署などにも

相談窓口や電話相談の受付もありますのでご検討ください。

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

1972年・大阪府生まれ、日本大学経済学部卒業。
「ハローワーク活用7つの鉄則」で中小建設業の採用対策と社員が辞めない労務管理をサポートする社労士。求人営業を約10年、人材派遣を10年以上経験。2009年に職業訓練(建築CAD科)事業を立ち上げ運営も担当、ハローワーク活用の就職支援で約1,000名のCAD技術者を輩出。卒業生の短期離職で、就職支援の限界を痛感。労務管理改善を目指し社労士資格取得。中小建設業の採用難対策から労務管理を行う。建設業の採用をサポートし『20代の採用は10年以上振り』と感謝の声を頂く。若者離れの業界に採用戦略で風穴を開け、従業員の未来ある環境を真剣にサポートしている。

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