オリンピックと物価と賃金

オリンピック期間真っ只中の

ブログのアップです。

 

したがって、今回はオリンピックに

ちょっとだけ関係する内容を

記載したいと思います。

 

オリンピック取材場面

某局のオリンピック取材を

テレビでたまたま拝見いたしました。

 

そして、その取材では

パリの朝食の風景が撮影されており、

目玉焼き、パン、コーヒーの朝食セット

紹介されていました。

 

さて、この朝食セットは

日本円で何円だったと思いますか?

 

正解は約3,000円です。

 

もちろん、日本人の感覚からすると

「高い!」と思われる方が多いと思います。

 

実際にこの話を朝礼などでしてみましたが、

多くの人が「高い!」と言っていました。

 

では、追加でお聞きしたいと思います。

 

前述の朝食セットに

あなたが日本でお金を払うとしたら

何円くらいが適正だと思いますか?

 

これは賛否両論あると思いますが、

だいたい500円以内という意見が

多かったです。

 

つまり、パリの飲食品の物価は

日本の約6倍ということになります。

 

物価と賃金

それでは、少しイメージしてください。

 

もし、あなたの賃金が

現在の額の6倍あったら

あなたは3,000円の朝食セットを

注文しますか?

 

これも数名の方にお聞きしたところ

全員がそれでも3,000円の朝食セットは

食べないという意見でした。

 

実際に食べないと言った人の

理由は様々でした。

 

例えば、賃金6倍でも3,000円は高すぎる。

他にも、単純に3,000円の朝食はイメージできない。

そして、朝食に3,000は払えない。

といった意見がありました。

 

筆者もこの意見に賛成で

賃金が6倍でも3,000円の

朝食セットは注文できないと思います。

 

これがデフレマインドなのだと思います。

 

失われた30年間

日本ではよくバブル経済崩壊後から

2020年ごろまでの期間を

失われた30年と表現します。

 

実際に、バブル崩壊後は

不動産価格や株価が暴落し

経済の停滞が続きました。

 

そして、2000年代半ばに

金融機関や企業の不良債権問題が解決した後も、

2010年代初頭まで経済成長は

低水準にとどまりました。

 

また、不況で労働者は消費する代わりに

現金をため込むようになり、

物価が下落してデフレを悪化させました。

 

この一連の流れから日本では

物価が低い=安いものが正義とされ

人々にもその意識が根付いたのが

デフレマインドになります。

 

賃上げと消費意欲

昨今では政府をはじめ

大手企業を中心として

賃上げが叫ばれるようになりました。

 

しかし、実際には24カ月連続で

実質賃金は低下しています。

 

実質賃金とは労働者の賃金から

物価変動の影響を差し引いた指数です。

 

つまり、賃金は上がっても

物価上昇には追いついておらず

実質的な実入りは減っているのです。

 

この状況が続いてパリオリンピックで見た

3,000円の朝食セットを日本人が

食べることができる日は来るのでしょうか?

 

賃金が上がっても実質賃金は下がり、

30年の日本人のデフレマインドが

消費意欲を阻害しているのが現状です。

 

オリンピック取材を見ていて

本当に世界との格差を是正しなければ

グローバルな時代に日本が生き残ることは

難しくなると感じてしまいました

 

国民負担率

国民負担率

国民負担率

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

1972年・大阪府生まれ、日本大学経済学部卒業。
「ハローワーク活用7つの鉄則」で中小建設業の採用対策と社員が辞めない労務管理をサポートする社労士。求人営業を約10年、人材派遣を10年以上経験。2009年に職業訓練(建築CAD科)事業を立ち上げ運営も担当、ハローワーク活用の就職支援で約1,000名のCAD技術者を輩出。卒業生の短期離職で、就職支援の限界を痛感。労務管理改善を目指し社労士資格取得。中小建設業の採用難対策から労務管理を行う。建設業の採用をサポートし『20代の採用は10年以上振り』と感謝の声を頂く。若者離れの業界に採用戦略で風穴を開け、従業員の未来ある環境を真剣にサポートしている。

関連キーワード

関連記事

RELATED POST

この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP
MENU
お問合せ