採用コストを意識すると、
採用戦略で打つべき手に
気が付くケースがあります。
だから、一般的な採用コストと
自社コストの差を正しく理解しましょう。
採用コストとは?
読んで字のごとく
採用に必要だった費用のこと
ではありますが、
大分すると外部コストと内部コストが存在します。
最初に、外部コストとは
対社外に支払ったコストのことで、
具体的には求人媒体への掲載費用、
人材紹介会社への成功報酬、
企業説明会の会場費、
企業案内のパンフレット制作費
といった内容が該当します。
次に、内部コストとは
社内で発生するコストのことで、
具体的には採用担当者の人件費、
社内紹介制度などでの社員への報奨金、
面接時の交通費を支払う場合はその費用
といった内容が該当します。
年間の採用コストはどれくらい?
では、一般の企業で
どれくらいの年間採用コストが
発生しているのでしょうか?
リクルート 就職みらい研究所
「就職白書」によると
従業員規模別で
3~50名/162.7万円
51~300名/322.4万円
301~1,000名/535.5万円
1,001名以上/1809.9万円
という結果になっております。
また、上場・未上場の別で比較すると
上場企業/1,561.3万円
未上場企業/400.5万円
となっております。
つまり、簡単に言うと
大企業ほど採用に対して
大きなコストをかけていて
中小企業はそこまでコストを
かけることができないという結果だと思います。
業界別の採用コスト
もちろん、年間にかけるコストは
業界によっても差があります。
マイナビHRリサーチ部が
発表している中途採用状況調査2021年版
中途採用の予算と実績によると
各業界の採用コストの実績は以下の通りとなっております。
IT・通信・インターネット/1,094.5万円
メーカー /1,138.5万円
商社/596.6 万円
サービス/503.9万円
レジャー /512.0万円
医療・福祉・介護/387.1万円
流通・⼩売/631.2万円
フードサービス/426.9万円
マスコミ・広告・デザイン/402.2万円
⾦融・保険・コンサルティング/1,033.4万円
不動産・建設・設備・住宅関連メーカー/・576.5万円
運輸・交通・物流・倉庫/458.0万円
環境・エネルギー/330.6万円
公的機関/304.8万円
上記データは合計値です。
しかし、実際のデータには
用途別の金額も掲載されており、
業界によってその特徴があります。
例えば、総合金額で2位のIT・通信・インターネットと
3位の金融・保険・コンサルティングは
求人広告へのコストは
それぞれ4位・6位と低いのです。
しかし、人材紹介へのコストは
それぞれ1位・3位と
人材紹介への依存度が
高い傾向があります。
一人当たりの採用コストはどれくらい?
前述の内容は
一年間のコストになります。
この年間コストを
年間採用人数で除することで
一人当たりの採用コストを
算出することができます。
新卒1名の採用コスト・・・93.6万円
中途採用1名の採用コスト・・・103.3万円
如何ですか?
自社の採用コストと比較して
上記金額は高いと思われますか?
低いと思われますか?
中途採用者の早期退職
確かに求人難で採用コストは
増加傾向にあることは
間違いありません。
現時点では、
中途採用1名平均の採用コストが
約100万円です。
では、その中途採用者が
早期退職したら損失は
どれ位になるのでしょう?
もちろん、採用コストである100万円、
次に、そこまでの中途採用者の
人件費+法定福利費、
さらに、OJTやOFF-JTといった研修費、
それ以外にも目に見えない労力として
研修担当者の負担、
総務などの事務部門の事前準備の負担など
採用コスト100万円の2倍近い損失が
発生することになります。
まとめ
今回は企業別・業界別の
年間採用コストと
一人当たりの採用コストを
紹介しました。
さて、この現状と
自社の採用コストを
比較してみて如何でしょうか?
まず、そのギャップを埋めるような
施策を展開しなければ
効率的な採用を行うことができません。
また、せっかく入社された
中途採用者の早期退職が
どれ位の損失になるかを
是非理解して頂きたいと思います。
次回のブログで
中途採用の早期退職を
防止するために必要となることを
記載していきたいと思います。
早期退職を防止するために
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