個人情報保護法とは?基本ルールをわかりやすく解説

会社では、従業員の氏名や住所、電話番号、生年月日、さらにはマイナンバーなど、さまざまな個人情報を取り扱います。

個人情報は身近なものですが、「どこまでが個人情報なのか」「本人の同意がなければ絶対に提供できないのか」「マイナンバーは何に使えるのか」など、意外と知られていないルールもあります。

今回は、企業が知っておきたい「個人情報」と「マイナンバー」の基本ルールを5つのポイントで解説します。

法律は「個人情報を使わせない法律」ではない

個人情報保護法というと、「個人情報の利用を厳しく制限する法律」というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし、法律の目的は単に利用を制限することではありません。個人の権利利益を保護するとともに、個人情報の有用性にも配慮し、適正な利活用とのバランスを図ることが重要とされています。

つまり、企業に求められるのは「個人情報を使わないこと」ではなく、ルールを守りながら適切に取り扱うことです。

そもそも「個人情報」とは?

個人情報とは、基本的に「生存する個人に関する情報」で、氏名や生年月日などによって特定の個人を識別できるものをいいます。

例えば、氏名と生年月日を組み合わせた情報は、典型的な個人情報です。

一方、会社の売上高や法人の資本金などは、通常、個人情報には該当しません。

また、携帯電話番号なども、他の情報と容易に照合できるなどの事情によって個人情報に該当する場合があります。「この情報なら大丈夫」と安易に判断しないことが大切です。

個人情報を取得するときは「利用目的」を明確にする

企業が個人情報を取得するときに重要なのが「利用目的」です。

個人情報保護法では、その利用目的をできる限り特定することが求められています。

例えば、採用応募者の氏名や連絡先を取得するのであれば、「採用選考や採用に関する連絡のため」など、何のために利用するのかを明確にしておく必要があります。

「とりあえず集めて、後から必要なことに使う」という考え方ではなく、あらかじめ利用目的を整理しておきましょう。

本人の同意がなくても第三者提供できる場合がある

個人情報を第三者へ提供する場合、原則として本人の同意が必要です。

ただし、法令に基づく場合や、人の生命・身体・財産を保護するために必要で、本人の同意を得ることが困難な場合など、一定の例外があります。

そのため、「本人の同意がないから絶対に提供できない」というわけではありません。

マイナンバーは「何にでも使える番号」ではない

マイナンバーには、通常の個人情報とは異なる厳格な利用制限があります。

会社が従業員のマイナンバーを利用できるのは、法律や条例で定められた社会保障、税、災害対策などの事務に必要な場合です。

例えば、社会保険や税務関係の手続きなどでは利用できますが、企業内の人事評価など、法律で定められた事務とは関係のない目的で利用することはできません。

まとめ

個人情報やマイナンバーは、会社の業務に欠かせない一方、取り扱いを誤るとトラブルにつながる可能性があります。

「会社で昔からこうしているから大丈夫」と考えるのではなく、利用目的は適切か、第三者提供のルールを守っているか、マイナンバーを目的外で利用していないかなど、日頃の管理を一度見直してみることをおすすめします。

 

採用・内定トラブルの実務ポイント

採用・内定トラブルの実務ポイント

採用・内定トラブルの実務ポイント

厚生労働省「雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項」資料

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

ゼロコスト採用コンサルタント 渡瀬 暢也

1972年・大阪府生まれ、日本大学経済学部卒業。
「ハローワーク活用7つの鉄則」で中小建設業の採用対策と社員が辞めない労務管理をサポートする社労士。求人営業を約10年、人材派遣を10年以上経験。2009年に職業訓練(建築CAD科)事業を立ち上げ運営も担当、ハローワーク活用の就職支援で約1,000名のCAD技術者を輩出。卒業生の短期離職で、就職支援の限界を痛感。労務管理改善を目指し社労士資格取得。中小建設業の採用難対策から労務管理を行う。建設業の採用をサポートし『20代の採用は10年以上振り』と感謝の声を頂く。若者離れの業界に採用戦略で風穴を開け、従業員の未来ある環境を真剣にサポートしている。

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